まるで「地獄絵図」との声も
コリドー街でナンパをしたことがあるという男性は「3年ぐらい前から急激に人が増えた。近くにスタンディングバーができた時期じゃないかな」と話す。たしかにオープンカフェのように入り口や壁を開放していたり、地下でクラブミュージックを流したりするバーの周辺はとくに人だかりができている。残念ながら今回はスタンディングバーに話を聞くことはできなかったが、隣の客と交流しやすい立ち飲みのお店が増えたことで、社交場を求めてコリドー街にやってくる若者が増えたのかもしれない。
さらに話を聞いて回ると、コリドー街にあるオフィスに勤務する23歳男性会社員は「仕事が終わって会社を出たら地獄絵図みたい。会社の前でつぶれてたり、女の子がコンビニで栄養ドリンクを飲んで気合を入れてたり。銀座に思えない。荒れてる」と、困惑していた。いつから騒々しくなったのか聞くと、「きっかけは分からないけど、テレビで取り上げられてからさらに人が増えたと聞いた」とのこと。2016年7月放送の「マツコ会議」(日テレ系)では、婚活中の女性の間で「銀座コリドー街で一流サラリーマンに出会える」と話題になっていることを紹介している。それを見た視聴者がさらに舞い込むようになったのではないかとも話していた。
今はナンパ目的でコリドー街を訪れる若者も、今後は銀座の中心である三越や和光が軒を連ねる4丁目交差点や高級ブティックが並ぶ中央通りへと足を伸ばすようになるかもしれない。そうやって、マナーはもとより粋や嗜みを身につけ、「本来の銀座」に似合う大人になってくれれば。戸惑うコリドー街の関係者らもそんな思いで見守っているのかもしれない。(SankeiBiz 久住梨子)