ただ、最近ではユーザーの“残念な使い方”が目につくという。「15年頃から、女性誌などでマッチングサービスの対策特集が組まれるようになりました。そこではマッチングしたいなら●●すべき、と書かれている。そうすると、『みんな同じ』になってしまうんです。フィットネスジムに通い、筋肉を鍛えることが好きな妻も初めは自分の趣味を隠していましたが、ジム通いをオープンにしたことで人工知能が反応し、僕とマッチングしました。みんなと違っても盛ったりせず、自分に正直なプロフィールにした方がマッチングの精度は上がると思います」(仁田坂さん)
エウレカの田山さんによると、「ペアーズのマッチングの精度は、機械学習によって高まります。アプリ内のコミュニティーに入ったり、気になる相手に『いいね』を送ったりと自分から積極的にアクションを起こし、アプリを使えば使うほど理想的な出会いに近づく」とのこと。
周囲の理解も得られた。「お互いの両親は最初、いわゆる出会い系サイトで知り合った仲だと思っていたようです。比較的、情報感度の高い親だったので、マッチングサービスだと説明すると納得してくれました。周囲も、アメリカの状況を説明したりすると共感してくれました。それどころか『実はうちもなんだ』と打ち明けてくれる人が結構いました」(仁田坂さん)
米国では、結婚したカップルの3組に1組がオンライン経由で知り合ったという調査結果がある。05年から12年に結婚した1万9千人以上を対象に行われた調査で、米国ではネット上での出会いが社会に浸透しつつあることが示された。
「マッチングサービスは出会いのバリエーションが増えるだけ。出会った後は普通の恋愛なんです。社会人になると同業や近しいコミュニティーの人としか出会えなくなるが、むしろ逆。マッチングサービスだと異業種の人とも知り合うことができ、出会いの幅が広がる。たとえ数回、マッチングサービスで危険な人と会ったとしても、マッチングサービスで知り合える人全員が危ないって決めつけるのは違うと思います。これから人口減少が進んで出会いの数自体が減る一方。ならば、より効率良く相性の良い人と会うためにマッチングサービスは出会いのスタンダードになっていくのではないでしょうか」(仁田坂さん)
どこからか相性の良い男女を見つけてきては二人をくっつける“仲人おばさん”。いつのまにかいなくなったと思っていたが、これからはさらにパワーアップした“AI仲人”がその役目を引き継ぎそうだ。(SankeiBiz 久住梨子)