【田原】完成して売り出したのはいつですか。
【武地】16年12月に300台の予約販売を開始して完売しました。価格は29万8000円。限定品で、本格的なセールスは来年以降になります。
【田原】日本語対応のみ?
【武地】海外からもたくさん問い合わせをいただいていますが、いまのところ日本語のみです。ただ、いずれ外国語に対応するつもりです。
【田原】アメリカには、こういうものはないんですか?
【武地】ないですね。アメリカは、やはり便利を追求する方向なので。いまのところ世界では僕たちだけです。
会社を売っちゃったんですか?
【田原】もう1つ聞きたい。今年3月にLINEとの提携を発表しましたね。会社を売っちゃったんですか?
【武地】売ったという意識はないです。「Gatebox」をよりよくするためには、LINEさんと組んでリソースを活用させていただいたほうがいいだろうという判断です。
【田原】どうしてLINEは自分たちでつくらなかったんだろう。
【武地】LINEさんも人工知能の開発をしていますが、知能を磨いていく方向ですよね。一方、僕たちはかわいいかどうかという見た目にこだわって開発を積み重ねてきました。表現力に関しては他社も簡単に追いつけないはずです。LINEさんも独自でアプローチしづらい部分に、僕らの強みがあったということだと思います。
【田原】「Gatebox」はBtoCの商品ですね。企業のプロモーション用とかBtoBの展開はしない?
【武地】事業用に展開する可能性はゼロではありません。ただ、いまはそちらを押し出す気持ちが薄いです。当面は、個人のパートナーをつくるためにはどうすればいいのかという点に頭を使いたいです。
機械のなかの恋人を三次元に連れ出す
【田原】武地さんは自分の会社を「次元を超える研究所」とおっしゃっています。どういうことですか?
【武地】僕らのテーマは、画面のなかにいる二次元のキャラクターを三次元の世界に連れてきて、すぐ隣にいるような感覚を実現することです。
【田原】三次元の世界に連れてくるって、技術的に可能ですか。
【武地】将来は可能になるんじゃないでしょうか。たとえばヘッドセットをつけなくても、裸眼でキャラクターが部屋にいるように見えるVRや空間投影の技術はいずれ開発されるでしょう。さらにこちらが話しかけたり触ったりしたら反応するインプットとアウトプットの技術はもっと発達します。それからキャラクターが動いて物理的なモノを動かすような技術ができたら、本当にこの世界に一緒にいる感覚が増すはずです。