【スポーツbiz】北海道「ボールパーク」計画、新風呼ぶか 周辺にレジャー施設、地域創成モデルに (3/3ページ)

 自治体の協力不可欠

 巨大プロジェクトには自治体の協力が欠かせない。いや、積極的な参画も必要となろう。

 北広島市は人口約5万8000人、札幌都市圏に属し、新千歳空港に隣接する。土地の無償提供、商業施設を除いた球場など公園施設は固定資産税を10年間免除すると申し出た。

 さらに上野正三市長自ら札幌市のJR北海道本社を訪ね、新球場最寄りの新駅開設を陳情している。建設予定地とJR千歳線・北広島駅との距離は約1.5キロ。新駅開設と輸送力増強は重要課題だ。ただ、プロ野球の開催日数はポストシーズンの試合を数えても年間80日余り。収益減少に悩むJR北海道に、新駅は足かせとなりかねない。

 今後、北広島市とJR、球団の3者協議で解決に向けて話し合いを続けていく。地方都市にとって、プロジェクトは活性化の格好の手段。道央自動車道が市内を走り、新千歳空港に隣接することで道内主要都市、国内外からの集客という新たな展開も期待できる。

 ボールパークは10年間で北海道に約8000億円の経済効果をもたらすと試算される。無視できないのは人口約195万人の札幌市。札幌市は1972年冬季オリンピックの主会場だった真駒内公園への誘致を目指した。敷地の広さと周辺住民の反対から北広島市に落ち着いた。

 移転後もこれまで同様、“市民球団”としての支えがあるだろうか。札幌、北広島間は20キロ余り。距離以上に遠く感じ、客足が落ちる可能性は否定できない。球団は、「同じ札幌都市圏。出向く価値のある場所をつくることが重要」とし、アマチュア関連施設の充実による「ファン拡大を考える」という。

 北の大地に、ボールパークは新たな可能性を吹き込むことができるか…。(産経新聞特別記者 佐野慎輔)