楽しいからこそ価値
若者が求めるのは、競技としての厳正な姿や強いものが勝つだけの勝利至上主義でもない。自由さや楽しさが体感できること。そもそも、する人にも、見る人にも、スポーツは楽しいからこそ、そこに価値が生まれ、その価値は、時には人の生き方にまで及ぶのである。バレーボール競技にビーチバレー種目が加わったことと同じように、3×3は、バスケットボールファンのみならず、多くの人々に新しいスポーツの楽しみ方を教えてくれるのかもしれない。そこには、従来のバスケットボールとは異なる魅力があり、自由なスタイルがあり、そして何よりもプレーすることが楽しいと思わせる雰囲気があってほしい。決して、競技としての枠組みだけでくくられることがないようにしてほしいと思う。スポーツとは、楽しいからこそ、スポーツなのである。オリンピックとて、忘れてはならない。
◇
【プロフィル】今昌司
こん・まさし 専修大法卒。広告会社各社で営業やスポーツ事業を担当。伊藤忠商事、ナイキジャパンを経て、2002年からフリーランスで国際スポーツ大会の運営計画設計、運営実務のほか、スポーツマーケティング企画業に従事。16年から亜細亜大経営学部ホスピタリティ・マネジメント学科非常勤講師も務める。