なぜイチゴ栽培? 奈良の建設会社が取り組む「新しい産業の形」 (2/3ページ)

 同社は、植物工場では、商品の品質と一定の収穫量が365日保証されるとしている。コンピューターによる温度や湿度、光合成に必要な二酸化炭素濃度の管理がその理由だ。決まった時間に適切な分量の水や液肥が自動的に栽培棚に流れる仕組みで、気候や技術に関係なく栽培できる。密閉された空間で害虫の発生が抑えられるため、化学農薬を使わない安全安心さも売りにしている。

 西日本で工場展開へ

 実は同システムは、新潟県の建設会社「小野組」が立ち上げた「いちごカンパニー」(同県、平成25年設立)が開発したもの。同社では小学校の廃校舎を植物工場に再利用してイチゴを栽培しているほか、東日本を中心に、工場運営ノウハウを提供する新ビジネスに取り組んでいる。

 中村建設の中村光良社長(55)はかねて小野組と親交があり、同事業の西日本での展開を目指して、昨年システムを導入した。中村社長は狙いを「イチゴを作るのが目的ではなく、建設会社なので植物工場を売るのが目標。年中イチゴを必要とする地域のケーキ店やカフェなどに、システムとノウハウ、工場建設をパッケージにして販売したい」と語る。

「地域雇用にもつながれば」