そんな約8カ月のプロジェクトでしたが、カットオーバーまでやりきることができたことが、ものすごく大きな自信になりました。その仕事に取り組む前に比べたら、技術に対する知識は雲泥の差ですし、責任感や後輩への指導の仕方も変わりました。一組織の人間ですが、「自分が動かなければ、形にならない仕事もある」ということを実感してからは、目の前の仕事すべてが「自分がやるべき仕事」と思うように。損得や面白い・つまらないといった判断をしなくなりました。与えられた環境下でできることをやるというのが、自分が一生続けていきたい仕事の仕方だと気づくことができました。それは3年経った今でも変わっていませんし、今後も変わらないと思います。
「運命の仕事」に“気づく”意識で仕事に取り組んでみよう
アンケート結果や、4人のインタビューを通じて見えてくることは、「運命の仕事」に“予想外のタイミング”で出会っている人がいるということ。そして、会社の同僚や家族など周囲の環境からの影響が大きいということだ。もちろん、一生懸命見つけようと努力することも大事だが、必死に探せば必ず見つかるものでもないのも事実。そこで大切なのは、きっかけや前触れに“気づく”ことではないだろうか。毎日、必死で働いているからこそ、当たり前になってしまって見えにくくなっている場合は多い。一方で、知らない情報を探しにいくなど、普段と違うアクションを起こすことでもたらされる発見は多いものだ。ただ「ないものねだり」をするのではなく、意識のスイッチを入れ替えたり、一歩でも思い切った行動をとってみることが、「一生続けたいと思える仕事」に出会うチャンスを広げるのではないだろうか。