インターネットを使って出会いの創出を…となると、「出会い系」といったワードを思い浮かべがちだが、最近は「マッチング」という前向きな表現を使うことで、より一般化し始めている。
「実は、企業だけでなく、自治体主導で街をあげて合コンパーティを開催したり、県が主催してマッチングのための新規事業を立ち上げたりといった事例も出始めているんです」(久我氏)
【注目のキーワード3】宅配サービス
「6.7軒に1軒は一人暮らしの高齢者」の時代が来る
高齢者(65歳以上)が総人口の20%を越えている日本は、世界でも例がない「超高齢社会」の国。今後も高齢化が進むのは間違いない。
「世帯数の推移を予測したデータを見ると、一般世帯数は人口の減少にともなって2015年ごろをピークに減少していくのですが、高齢世帯は微増していきます。中でも注目したいのが、一人暮らし高齢者世帯の増加です。つまり、彼らをサポートするサービスは、必ずニーズが高まっていくということなんです」(久我氏)
もちろん、シニア、特に後期高齢者(75歳以上)向けのビジネスとして「介護」は切っても切り離せない存在となる。しかし、よりさまざまなインフラと結びつきやすいという点から、久我氏は「宅配サービス」に注目しているという。
「すでに一部のコンビニエンスストアが宅配サービスを導入し、顧客の拡大に成功しています。今後、この動きに追随するところは確実に増えるでしょう。また、ただ届けるだけではなく,一人暮らしの高齢者を見守る存在としても期待が高まるはずです」(久我氏)
共働き世帯の増加や、インターネットの普及といった生活スタイルの変化も、宅配サービス事業が拡大することの追い風になりそうだ。すでに普及しているサービスやビジネスの中にどのように取り入れられていくのか、注目しておきたい。
(リクナビNEXT/2012年3月21日)