変化に対応し、成長が期待できる企業とは?伸びる企業を読み解く 3×3の方程式~後編~
業界や企業を取り巻く状況は刻々と変化を続けている。変化の激しい時代だからこそ、われわれに求められるのは、そうした変化をできるだけ正確につかむ力を持つことである。伸びる企業・業界を分ける境目は一体何なのか?衰退する業界を見極めるポイントとは?経営コンサルタント、株式評論家など3人のプロに、業界・企業を見抜く「方程式」をうかがった。
株式のプロ・和島英樹氏に聞く
■【方程式4】「人口が多い地域」+「ブランド力」+「カスタマイズ」=成長企業
今後20年から30年のうちに、世界中の人口バランスは大きく変化すると言われています。特に注目したいのが、アジア。その中でも中国とインドでしょう。2030年には中国が15億人、インドでは20億人を超えると予想されています。今の日本の規模と比べても、単純計算で10倍以上の消費が見込めるというわけです。
数年前から日本企業のアジア進出の動きは活性化し、多くの企業が現地でシェアを伸ばしています。しかし、その一方で、現地の企業がその産業に参入し、淘汰されてしまった商品や企業も出てきました。今後のアジア進出には、日本でヒットしている“ブランド力のあるもの”を、いかに現地のニーズに合わせてカスタマイズし、展開していけるかがポイントになると思います。