大手商社各社のグローバル人材育成の取り組み【拡大】
2010年度から経営主導の人材育成を掲げる丸紅は、平等主義の旗を降ろし、抜擢(ばってき)人事の導入や若手の海外派遣など制度改革に取り組んでいる。その一環として、昨年から、教育のハブを目指すシンガポールの政府系グローバル人材育成機関と提携、合同研修の場として国内外の幹部候補生にアジア流経営を習得させる。
三菱商事は月内に、ビジネススクールと提携し、次世代のリーダー候補になる若手・中堅社員や取引先企業の幹部候補生を対象に経営育成研修を始める。40人をシンガポールに集めて6日間、マネジメントの研修を行う。
大手商社は早くから、グローバル経営を導入し人材育成に取り組んできた。しかし、本社の経営陣に海外現地法人の幹部が名を連ねたのはただ1人、1993年に伊藤忠商事の副社長に就任した伊藤忠米国法人副社長のジェイ・W・チャイ氏だけだ。
大手商社はここ数年、人材のグローバル化に力を注いでいるものの、チャイ氏の後に続く海外幹部はいない。このため、真の連結重視経営に向けて、本社経営陣への“外国籍”登用という、もう一段の国際化が迫られている。(上原すみ子)