では企業側はグローバル化を進める上で、どんな人材を求めているのだろうか。海外から日本に留学している学生や海外留学の経験がある学生らを招いて討論イベントを開き、探ることにした。
目指すのは…仕事と家庭の両立
「グローバル人材」について考える前に、まず最近の若者の仕事に対する考え方について考察した。
日本能力協会が12年度入社の新入社員を対象に行った意識調査によると、「海外に赴任したい」と答えた人が全体の66.5%を占めた。その理由としては、「国内では経験できない仕事にチャレンジできそう」や「キャリア形成に役立つ」などが挙げられた。
また、「子供が生まれても仕事を続けたい」と答えた人が72.1%、「育児休暇を取得したい」と答えた人は48.3%と、過去最高を記録している。
この調査から、キャリアアップを視野に入れて仕事に取り組む一方で、家族やプライベートも大切にしたいと考える若者が増えていることがうかがえる。