「情」の日本人、その一方で…
初めて目の前に現れたオーロラは、微妙な彩りを放つ雲のようだった。大空に揺れるカーテンのように常に形を変え、ゆらゆらと艶かしく踊る妖精の姿を思わせた。
「日本人はとても感情的」と、トロムソ郊外・ソマロイでホテルを経営するヒェル・オーヴェ・ヴェーディンさんはいう。この街で生まれ育ち、街の活性化のためホテルとレストランを開業。観光客のツアーガイドも精力的にこなす。多くの外国人とオーロラのすばらしい「出会い」を取り持ってきた。
ヴェーディンさんが感動したのは、ある日本人サラリーマンがオーロラを見て泣いて写真が撮れないと訴えたシーンだという。「男性は泣いていることにすら気づいていなかったんだ。情にもろいと言われる日本人だが、あんなに感情的だとは」と感嘆する。
もっとも、そんな情緒あふれる日本人ばかりでないことは当然で、ツアーで一緒になった4人組の日本人学生は調子はずれなほど「ドライ」だった。