東部パンジャブ州では国連の支援で総額2000万ドル(約20億円)のプラントが設置されたが給水所から供給された水を飲んだ住民が失明などの重度な健康被害を受けた例が報告された。
また、政府が7億5000万パキスタンルピー(約7億円)を投じてプラントを設置したシンド州南部キンジャール、ジンピール地域でも調査の結果、生水が正しく濾過(ろか)されずにフィルターを通過し、飲料水に混入していることが判明。
キンジャール湖は最大都市カラチに飲料水を供給する水源でもあり、短期的には近隣の300万人、長期的にはカラチの2000万人に影響を及ぼすことが懸念されている。
現時点でもカラチでは水質への懸念や不安定な供給体制から安全とされる水の違法取引が日常化しており、1日当たり2億7500万ガロン、金額にして約1億パキスタンルピーの水が不正に取引され、取引額のおよそ1割が闇社会に流れているとされる。