さらに、小宮一慶さんは次のように付け加える。「効果がほとんど期待できないうえ、本格的な法人税引き下げが実施されるとしても、それは2015年度以降の話。少なくとも1年間、国民は負担だけを強いられる格好となります。ほかにも景気対策を打つと言っているが、従来通りの公共投資にすぎず、潤うのは一部のゼネコンなどに限られます」
おそらく、こうした事実は政府も認識している。だからこそ、経団連に賃上げを要請しているのだが、「本末転倒な話」と小宮さんは斬り捨てる。「消費税増税前の駆け込み需要は見込めても、その後の落ち込みが深刻になるのは明白で、企業にとっても打撃。給料が増えないのに消費税が引き上げられるわけですから、間違いなく可処分所得は3%減ることになります。そうなると、家計支出は増えないどころか、むしろ減るのが必然」
節約と資産防衛で負担増を耐え抜こう
つまり、私たち庶民はいや応なく節約モードに突入せざるをえないのだ。それでも、「アベノミクスで景気回復が進めば、いずれ国民の所得は増える」と説く楽観論もあるが、荻原さんは喝破する。「消費税増税を機に国民が節約に励めばデフレ脱却は不可能で、給料が増えるはずがありません。仮に景気がよくなっても、賃金には反映されないでしょう。小泉政権時代のように、豊かな層と貧しい層の格差が広がりそうです」