一方、小宮さんは景気の回復自体が困難だと説く。「日本のGDPの過半を支える家計支出が減れば、景気の落ち込みは避けられません。アベノミクスで景気回復のイメージが鮮明になっていますが、実は単に株価が上がっただけの話にすぎないのです」
株価にしても、黒田日銀総裁による異次元の金融緩和でジャブジャブに供給された資金が流入しているからこそ。「黒田総裁は非常に危ない橋を渡っており、その意味ではまさに異次元の金融政策。日本が経済成長を果たせばどうにか乗り切る可能性はあるものの、過去20年間で米国のGDPが2倍、中国のGDPが10倍に増えたのに対し、日本はずっとゼロ成長を続けてきたのも事実です」(小宮さん)
株価の上昇も途絶えてしまえば、にわかに世の中が暗いムードに包まれるかもしれない。だとすれば、私たちはどんな手を打っておくべきか?
小宮さんは「自力で収入を増やすしかない」と指摘するが、多くの人々は副業ぐらいしかその手段を思いつかないのが現実。これに対し、荻原さんはこうアドバイスする。「まずは家計の見直しを図ることです。最近、多くの家庭で特に負担が増えているのが通信費で、もっと割安な料金プランに切り替えたり、固定電話を解約したりするなどの対策で意外と抑えられます。増税前の駆け込み買いも禁物。増税前の住宅は完全な売り手市場ですし、家電も増税後に“型落ち製品”を買ったほうがむしろ安上がりです」