直木賞作家の池井戸潤さん(50)は人気ドラマ「半沢直樹」の原作に火が付き、シリーズ最新刊『ロスジェネの逆襲』を含めた3作品の年間売り上げは約270万部に達した。手柄は自分のものとし、ミスは部下の責任にする-。銀行員の主人公は、そんな組織の理不尽に立ち向かい、〈倍返し〉を期する。『海賊-』と同様、社会や組織の“常識”に流されず、己の信じた道を邁進(まいしん)する型破りな人物像は、閉塞(へいそく)した時代に爽快感をもって受け止められるのかもしれない。
総合2位は『医者に殺されない47の心得』(84・7万部)。がん治療の常識を覆す先駆的な意見が紹介され、医療や健康に関心が高い層に受け入れられた。昨年総合2位だった『聞く力』は今年も81・4万部で3位。『伝え方が9割』(同17位)や『雑談力が上がる話し方 30秒でうちとける会話のルール』(同20位)のように、ビジネスや自己啓発分野では個別の仕事の技術論ではなく、「基本的なコミュニケーションに焦点を当てた本の人気が定着した」(オリコン広報企画部の根田典子さん)といえそうだ。