入園入学や就職など春から始まる新生活。通勤や通学などに自転車の利用を考えている人も多いだろう。ただ便利な半面、交通ルールやメンテナンスに無関心だと事故に遭う危険性も高くなる。事故を避け安全に乗りこなすにはどうすればいいか。専門家にポイントを聞いた。(柳原一哉)
「4月を前にしたこの時期は自転車需要が最も高まる」と話すのは自転車ジャーナリスト遠藤まさ子さん。親子で楽しめるペアルックデザインや、雑誌読者モデルらの声を基に開発したタイプなど目新しい商品も投入されている。近年の注目株は電動アシストで、「約10万円ながら好調な売れ行き」(遠藤さん)。子供を乗せてもこぎ出しが楽で主婦らの支持を集める。
エコで便利な自転車だが、事故が起きやすい負の側面に意識する必要がある。警視庁のまとめでは、交通事故全体のうち自転車が関与した割合は全国で約20%、都内で36%を占める(平成24年)。事故による死亡者・負傷者は高齢者や10代に多い。
「マーク」を参考に
気をつけるべきことは何か。遠藤さんは「まず自転車選びが肝心」と話す。「特価品の中には価格と引き換えにブレーキが甘いなど弱点もある」ためだ。とはいえ見た目で判断がつきにくいため、安全基準を満たした自転車に貼られるマークを目安にするといいという。