最高時速300キロまでしか安全を保障できないんですよね。いま300キロを超えましたが。思わず尋ねると「運転士によっては、定時運行を守るために、たまに加速し過ぎてしまうことがあるようです。潜在的には時速300キロ以上のスピードを出せる、性能の高い列車ということですよ」
だいじょうぶ。今日の運転士は腕がいいですから。きまり悪そうに苦笑いを浮かべて言った。
■取材協力:ドイツ観光局
■江藤詩文(えとう・しふみ) 旅のあるライフスタイルを愛するフリーライター。スローな時間の流れを楽しむ鉄道、その土地の風土や人に育まれた食、歴史に裏打ちされた文化などを体感するラグジュアリーな旅のスタイルを提案。趣味は、旅や食に関する本を集めることと民族衣装によるコスプレ。現在、朝日新聞デジタルで旅コラム「世界美食紀行」を連載中。