命の危険も
敗血症は、感染症などで体に病原体(細菌など)が侵入したことをきっかけに激しい炎症が全身に起こる。病原体が侵入すると体を守るために体内で炎症反応が起こるが、この炎症反応が過剰となり、臓器を傷つけてしまう。重症化すると、多臓器不全やショックを引き起こし、生命が危ぶまれる状況になる。
重症敗血症の死亡率は25~40%とされ、心筋梗塞(3~10%)や脳卒中(9%)より高い。発展途上国では衛生環境や栄養状況の悪さから、先進国では高齢化や高度医療を受けた後の免疫機能の低下、多剤耐性菌の出現などで、それぞれ敗血症患者は増えている。
日本集中治療医学会の敗血症の診療指針(日本版敗血症診療ガイドライン)では「重症敗血症/敗血症性ショックにおいては、初期治療の失敗は死亡率増加に寄与する」として、素早い判断と治療開始を求めている。治療が遅れると、数時間や1日単位で急激に悪化することが多い。しかし、医療者間でも敗血症への理解は低い。