マザーズハローワークは、「女性の活躍」を成長戦略に掲げる安倍晋三首相が拡充を指示。平成18年度の全国13カ所から、今年度20カ所に増えた。
関西では京都市や神戸市、大阪市、堺市の4カ所にある。求人内容は一般のハローワークと同じだが、子育てしながら働ける求人の紹介に力を入れる。規模は小さいが、マザーズコーナーを設置するハローワークも全国に160カ所となり、子連れで職探しできる環境が整ってきた。
ただ、育児中の母親の就職には、いまだ制約が多いのも事実だ。小学1年と4年の兄弟を育てている元派遣社員のシングルマザー(36)は、子供の学童保育のお迎えの午後6時に間に合う時間帯で勤務できるフルタイムの求人を2カ月間にわたり探すが、「時間制限に柔軟に対応してもらえるフルタイムの求人は少ない」ともらす。
小学3年と幼稚園年少の兄弟を育児中の元図書館司書の女性(36)は週1回の残業を条件とされ、図書館の仕事に就くのをあきらめた。「育児を考えると今はパートしかできない。本当は資格を生かして長く働ける場がほしい」と思い悩む。