本当の意味での「幸福さ」とはどういうものなのだろうか。近年、移住者が増え続けている幸福度No.1の国がある。外務省が毎年発表している在留邦人の動向によると、ブラジルが年々順位を落としているのに対し、年々増加傾向にあり、アメリカ、中国に次ぐ第3位となっているのがオーストラリアである。(グラフ1)。OECD(経済協力開発機構)が実施している幸福度調査でオーストラリアは4年連続で1位の座だ。年々移住者が増加する幸福度No.1のオーストラリアでの生活とは一体、どのようなものなのだろうか。実際のオーストラリアの暮らしや富裕層との関係について取材した。
■「幸福さ」を求めてオーストラリアへ移住する
オーストラリアのパースに住む小島慶子さんに、幸福度の高さを実感するオーストラリアでの暮らしとこれからについて聞いた。
「都市の近郊でも、朝起きるといろいろな鳥が鳴いていて、毎日雲のかたちは違うとあらためて思うくらい空がきれいで、夜になれば当たり前のように星が輝いています。海が見たいと思ったら、すぐそこにビーチがあります。昔からある自然と快適な都市生活が、とても近い距離で調和しています。もうそれだけで、とてもしあわせですね。