現状では、女性の6割超は第一子出産後に仕事を辞めているとされる。岡島さんは、「多様性のある組織運営は複雑で難しいが、いろんな考え方や発想が入り交じるためイノベーションによる成長が期待できる」と主張した。
地に足のついた女性活躍を
フォーラムには約600人が参加。若手や管理職ごとの分科会でも議論が繰り広げられ、参加者は年代や国籍などによってキャリアに不安を抱いていることが浮き彫りになった。
「日本人と同じように仕事をしないといけないと悩んでいた」と話すのは、クボタ人事部で韓国籍を持つ黄善敏(ファン・ソンミン)さん(27)。フォーラムに参加して「日本人とは異なる考え方を仕事に生かすこともできると、前向きに考えられるようになった」と話した。
社内に結婚、出産して働き続けている先輩がいないことに不安を抱えていた帝人グループの女性社員(31)は「他社の若手社員とライフプランを話すなかで、自分の軸をもって仕事も人生も考えないといけない」と気付いたという。