過剰なイルミネーションがヒートアイランド現象や地球温暖化の進行を促しているとの指摘もある。使用電力が白熱電球の10分の1とはいえ、使用するLED電球の数が大量ならエネルギーの浪費につながるからだ。大規模なイベントに人が集まることで発生するゴミや騒音の問題も避けられず、周辺住民が反発を強めているケースもある。
環境省は2006年に生態系や周辺住民などへの配慮が不可欠とする光害対策ガイドラインをまとめたが、イルミネーションを主催する施設と周辺環境が共存・共栄するためのルールづくりはこれからだ。
業界育成策もこれから
急速に発展を遂げつつある業界に特有の構造的問題も散見される。
大規模な演出を取り仕切れる大手は業界に数えるほどで、大部分は社員数20人以下の中小メーカーや内装業者。東京都台東区の電飾部品販売会社の営業部長は「うちは今年の売り上げ目標を達成するのに手いっぱい。来年以降の経営計画なんて行き当たりばったりです」と打ち明ける。イルミネーションは空間の演出という意味で裾野の広い業界だが、建造物が国交省、ディスプレーは経済産業省と監督官庁も多岐にわたり、業界全体を見通した施策がとりにくいのが現状だ。