働く女性が妊娠・出産を理由に退職を迫られたり、嫌がらせを受けたりするマタニティーハラスメント(マタハラ)に対する関心が高まっている。不当な扱いを受けても被害を訴えることができずにいる女性は多く、厚生労働省はマタハラの判断基準を明確化。企業への指導・監督を厳しくするよう全国の労働局に指示するなど対策に乗り出した。(油原聡子)
知識がない
「マタハラに関する法律が分からない」「マタハラに該当する事例は」。神奈川県と神奈川労働局が1月下旬、開催したマタハラに関するセミナー。企業の関心は高く、希望者が殺到。2回の開催予定を4回に増やし、約300社が参加した。神奈川労働局雇用均等室の横山ちひろ地方育児・介護休業指導官は「マタハラという言葉は知っていても、企業も労働者も妊娠・出産時期の働き方に対する知識がない」と指摘する。
「マタハラ」は昨年のユーキャン新語・流行語大賞のトップ10に選ばれ、言葉自体は社会に浸透した。だが、何が違法なのか理解していない企業は多い。セミナーでは、どのような事例がマタハラに当たるのか、尋ねるケースが目立った。