違法と初判断
マタハラをめぐっては、女性が「不当に解雇された」と被害を訴えても、雇用主から「能力不足が理由だ」などと説明され、泣き寝入りするケースが多かった。
しかし、最高裁は昨年10月、「妊娠による降格は男女雇用機会均等法が原則禁止しており、本人の同意がなければ違法」との初判断を示した。
厚労省はこの判断を踏まえて今年1月、「妊娠や出産と解雇や降格の時期が近ければ、原則として男女雇用機会均等法が禁止する不利益な取り扱いに当たり違法」とする内容の通達を労働局に出した。基準を明確にすることで企業への指導・監督を強化する考えだ。一方、女性は被害について相談しやすくなった。
マタハラ訴訟に詳しい、橋本佳代子弁護士は「雇用主は適切な配慮や措置を取らなければいけないという認識が不足している。一方、女性は不当な扱いをされてもなかなか権利を主張することができない。厚労省の指導強化が現状を変えるきっかけになれば」と話す。