町工場で働く若い男性を「ゲンバ男子」と呼び、製造現場で働く男の魅力を伝える大阪市の中小企業支援拠点「大阪産業創造館」の試みが反響を呼んでいる。昨年10月には求人サイトが参加し、サイト内のゲンバ男子コーナーから「製造業職種」の求人情報コーナーにリンクする仕掛けで中小企業の採用を後押し。今月には、働く女性も参加する「モテるユニホーム開発会議」が活動を始める。「きつい」「汚い」「危険」の3Kイメージから、かっこいい製造業へとイメージを転換し、若者を呼び込めるか注目される。(石川有紀)
若手の活躍発信
「“ゲンバ男子”を広告塔として同席させたら、大手志向の学生も立ち止まってくれるようになった」
製造現場で働く若い男性の魅力を紹介していく同館の特設サイト「ゲンバ男子」で紹介された従業員を合同企業説明会に連れて行った鋼板加工業「坂元鋼材」の坂元正三社長は、採用の手応えを感じ始めた。
これまで求人を出しても応募がほとんどない状況だったが、ゲンバ男子をきっかけにテレビ番組で会社が紹介されるなど注目され、平成26年春は新卒女性が2人入社。27年春の採用でも工業高校に求人を出し、若手の転職希望者も積極的に面接。坂元社長は「フレッシュな若手が活躍していて職場の人間関係がいいことがアピールできる」と話した。