外気は零度を下回り、ちらちらと粉雪が舞っている。昨夜降った大雪に白く覆われた線路が、眩しく光る。エアトレインはワイパーをぎくしゃくと動かしながら、かなりの速度で進んで行った。
「しょせんは空港モノレール、鉄道を楽しむほどではないだろう」と、旅が終わる物悲しい気分も手伝って悲観していたら大間違い。右に左に大きくカーブしたり、坂を下ってトンネルを抜けたり、エアトレインはまるでテーマパークのアトラクションさながらに、白銀の世界を駆け抜ける。シートや車両の旅気分をそそるデザインも、よく見るとなかなかかわいいではないか。
これで5ドルはなかなかお得。地下鉄は寒いからと、タクシーやシャトルバスに逃げず、鉄道を選んでよかったな。旅の締めくくりに思いがけない幸運に出合った気分で、すっかり満足して下車する準備を始めた。
まもなく到着というところで、対抗列車とすれ違う。やはり旅行者だろうか。窓にへばりついていたふたり組が、手袋をはめた手を大きく振った。