到着した「ムグンファ号」(日本の急行列車)には、ひと際目を引く車両があった。楽しそうなカップルのイラストが大きく描かれた車体に「トレイン・カフェ」の文字。これは乗ってみたい!
しかし前回の乗車時、車内は通路まで大混雑していて、とても移動できなかった。しょうがない。今度は時間にたっぷりとゆとりを持って、始発のソウル駅から、誰もいない車内に真っ先に乗り込んだ。取り立てて用事もないのにリベンジを思い立ったわけは、前回も書いたように、運賃がとっても安いから。繁華街でショッピングをするより、トレイン・カフェに乗ったほうが、ずっとリーズナブルかつ楽しめるだろう。
カラフルなトレイン・カフェの真ん中には、小さな売店があった。まずはビール、ビール。メニューはハングル語表記のみで、私にはちんぷんかんぷんだったが、涼しげな目元のお姉さんが、ひとつひとつ丁寧に説明してくれる。温かいお弁当が数種類(キムチ入り!)にスナック、乾きもの、ホットドリンク、冷たい飲みもの。ビールは朝から1日中販売していて、自動販売機には売店に置いてあるものとは違う種類のドリンクが入っているそうだ。