【江藤詩文の世界鉄道旅】タイ国鉄メークローン線(5)低すぎる日傘に不揃いな陳列棚。メークローン線はミステリー (1/3ページ)

2015.6.21 18:00

車止め側から見たメークローン駅

車止め側から見たメークローン駅【拡大】

  • 便乗商売でにぎわうプラットフォーム
  • 券売窓口と待合室。国王の大きな肖像画が印象的
  • 比較的高めに傘が張られたゾーン。線路ギリギリまで商品がびっしり並べられている
  • 動かないメークローン線の前でスナックを売る親子

 「マイペンラーイ(気にしない、気にしない)」。プラットフォームで食堂兼売店を営むおばちゃんは、動かない列車を背景に、気の抜けた声でのんびりそう言った。あ~あ、“マイペンライ”が出ちゃったよ。運行時刻が変わったのだから、どうしようもない。ほとんど気が遠くなりかけながら、炎天下のなか、もと来た道を引き返した。

 ようやくたどり着いたメークローン駅は、駅前の交通量の激しい車道により、市場と駅がきちんと分断されていた。各店舗は、たしかに線路に密着しているが、駅そのものと市場が渾然一体となったマハーチャイ駅だって、カオスぶりじゃ負けるとも劣らない。マハーチャイ駅の駅長のきもちがわかる気がする。

 駅には、メークローン線の人気に便乗した商品が溢れていた。メークローン線をデザインしたTシャツや雑貨、列車の写真を飾った食堂、踏み切り脇の一等地には、鉄道ファンの心をつかみそうな、その名も「トレイン・カフェ」なんてティースタンドまである。

カオスの中に垣間見える小さな合理性

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