ときには小走りになるほどギリギリの乗り継ぎで、当然ながら駅でトイレに行く時間のゆとりもない。もちろん、地方色豊かな駅弁など買っているヒマだってない。また、近郊列車の悲しいところで、どうせ弁当を買っても、開いてのんびり食べられるような車内デザインでもないのだ。
ミスター・スジ鉄からは、あらかじめ指令が入っていた。いわく「トイレは電車内のものを利用すること。また、簡単に食べられるものを用意すること」。
事前に“トイレがある列車”かどうか、まで調べて経路を決めなければならないとは…。スジ鉄、おそるべし。食料の持ち込み方法も、さすがのひと言だ。
もし、シンガポールみたいに電車内での飲食が禁止されていたら、まる1日絶食しなければならない。いや~、駅弁文化のある日本っていいですね。ミスター・スジ鉄とうなずき合う。
こうして生理現象と戦いながら、走り続けた(電車が)14時間。下車してもしばらく身体が振動しているように錯覚するほど満喫したのだけど。