【江藤詩文の世界鉄道旅】リヒテンシュタイン・シティトレイン(1)“鉄道のない国”のビックリ発言「スイスがついでにつくってくれりゃいいのに」 (1/2ページ)

2015.10.25 18:00

リヒテンシュタイン公国の首都ファドゥーツを走る「シティトレイン」

リヒテンシュタイン公国の首都ファドゥーツを走る「シティトレイン」【拡大】

  • 観光客が手を振り、ストリートミュージシャンが音楽を奏でる目抜き通り
  • ファドゥーツではあちこちにモダンアートが点在していて、散策が楽しい
  • 「シティトレイン」は2両編成。乗車料金は10.5スイスフラン(約1300円)
  • 侯爵家のプリンセスが手がけるワイン畑は見どころのひとつ。国外へは輸出されていない貴重なワインだ

 今年の春、私は韓国の世界文化遺産「水原華城」で「華城列車」に乗り、「これは列車じゃなくてミニバスだ」と書いた。

 しかし、それは高速列車「KTX」だの特急「セマウル号」だのが走っている鉄道王国・韓国だからこそ言える、いわば“贅沢な不満”だった。

 リヒテンシュタイン公国という国をご存じだろうか。スイスとオーストリアに挟まれて存在する小さな国で、面積はおよそ160平方キロメートルと小豆島とほぼ同じくらい。この小さな国の首都ファドゥーツを走る唯一の列車(?)が、観光ミニバス「シティトレイン」だ。ファドゥーツの見どころ、というよりほぼ全体を、たった30分でぐるりと周遊する。

 公用語はドイツ語だが、さすが4カ国語を公用語とするスイスと交流が盛んなだけあって、車内アナウンスの音声は、ドイツ語のほか英語、フランス語、イタリア語、スペイン語、ロシア語、中国語、日本語の8カ国語が用意されている。乗客の比率によって多数決で採用されるそうで、中国人の団体客は貸し切りで利用することが多いとか。今回は多国籍な乗り合いで、日本人は私ひとりきりだったため日本語は問題外、車内ではロシア語の音声を流し、運転士が英語とイタリア語とドイツ語でガイドしてくれた。

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