道草という名前のブースが出していたのは苔のテラリウム。苔をガラス瓶の中に入れ、種類を分けながら植えて、ガーデニングのような起伏を作り出していく。自然をぎゅっと凝縮した風景がそこにあった。2週間に1度くらい水をやれば2年は保つというから、モノグサな人でも枯らさないで楽しめる。
鎧甲を身に着けた武士を描いたイラストレーションを展示していたのは小倉枕さん。遠目には版画のエッチングにも見えるが、細かい線の1本1本を丸ペンを使い、墨汁で描いた1点もの。自分の趣味や技術を作品という形にして、ネットではなく大勢の目の前で見てもらえる場として、デザインフェスタを活用していた。
デザインフェスタでは一昨年、若い才能を世に送り出したいという意図から、学生を対象にした万国學生藝術展覧祭(學展)というイベントを立ち上げた。3回目となる今年は東京ビッグサイトで8月27日と28日に実施。春と秋の開催だった一般向けのデザインフェスタも、「真夏のデザインフェスタ」として學展と同時に開催して、夏休み中の人たちに楽しんでもらう。
夏にはほかにも、個人クリエーターが自慢の作品を持ち寄り出展できるイベントとして、模型の祭典として知られるワンダーフェスティバル2016[夏]が、7月24日に幕張メッセで開かれる。漫画やアニメーションといった作品に登場するキャラクターを、個人が思い思いに造形したガレージキットと呼ばれるフィギュアが数多く並ぶ。
出展者には、造形力を買われてフィギュアメーカーに原型師としてスカウトされる人もいる。オリジナルのフィギュアが持つ魅力が企業などから認められ、商品化につながるケースもある。造形のトレンドを間近に見られ、次代のクリエーターにも出会える場として見逃せないイベントだ。