近年、ユニクロや無印良品など製造から販売までを行い低価格で販売する「SPA企業」と呼ばれるメーカーが増えたほか、百貨店に店を構える高級ブランドもジーンズを販売するようになった。こうしたブランドは、ジーンズ協議会には加盟していないため、生産調査の統計には当然入っていない。協議会が平成25年から生産調査をやめたのも、加盟社以外のジーンズ生産が多くなったためだ。
南さんは「二十数年前、ジーンズのブランドで思い浮かぶのは数社だったが、今やジーンズを扱うブランドは200くらいある」と明かす。それらは、ユニクロなどの低価格をウリとするブランド、従来あるメーカー、さらに高級ブランドと、価格帯が3階層に分かれているという。そんな中でもジーンズ需要は減少傾向にあり、増えないパイを取り合う形になっている。
ボトムスの多様化とジーンズブランドの増加。南さんは「若者でも1週間ずっとジーンズばかりをはくという人は少なくなった。きょうはジーンズでも、あすはカーゴパンツ、あさってはイージーパンツというように日々身につけるパンツを替える時代」と語る。
かつての勢いはないとはいえ、それでも今年は久しぶりにジーンズトレンドが戻ってきたという。ジーンズは長期的にはどうなるか。南さんはこう答えた。
「ジーンズは今後、トレンドによって生産量が上がったり下がったりするだろうが、よほど大きなトレンドがない限り、大幅な上昇はないのではないか。二十数年前のようにだれもがはく状況ではなくなった」