【江藤詩文の世界鉄道旅】やっぱりすごかった、改札口からの猛ダッシュ! 中国高速鉄道(2) (2/2ページ)

2017.2.19 18:00

高速鉄道が停車する駅はモダンなデザインで、まだ新しくピカピカしていた。ヨーロッパや台湾・韓国と違って男性が手助けしてくれることはないが、ホームはフラットでスーツケースを転がしやすいのが嬉しい
高速鉄道が停車する駅はモダンなデザインで、まだ新しくピカピカしていた。ヨーロッパや台湾・韓国と違って男性が手助けしてくれることはないが、ホームはフラットでスーツケースを転がしやすいのが嬉しい【拡大】

  • こちらが最上位クラス「商務座(ビジネスクラス)」のシート。飛行機もびっくりのスペーシーな空間が確保されている
  • まるでエアポートのような保安検査場。ただし飛行機と違って液体も食べものも持ち込み放題。係官に止められている人はほとんどいなかった
  • だだっ広い待ち合いホール。唯一の心の拠りどころだった左手奥のインフォメーションカウンターでは、英語がまったく通じなかった
  • 日本で見かけるのとほぼ変わらない自動改札機。だが、改札がオープンすると一斉に人々がなだれ込み、自動改札をしている人はほぼ見かけなかった

 “どこかにあったかもしれない商務座のラウンジ”を泣く泣く諦め、広大なホールに所在なく立ち尽くす。万一に備えて余裕をみて早く到着した分、時間を持て余してしまった。出発時刻が近くにつれ、自動改札前には賑やかな人だかりができた。もちろん並んでなどいない。「商務座」だろうとなんだろうとこの群衆に入り込むしかないらしい。飛行機の優先搭乗ってなんていいシステムなんだろ。しかしこの時点でも私はまだまだ楽観的だった。だって「商務座」は全席指定席なのだ。最後に乗り込んだって私の席は確保されている。そう、私は中国をまったく知らなかったのだ。

 先頭車両の自席にたどり着くと、なぜか5歳くらいの娘を連れた母親がくつろいでいる。しかもシートをベッドモードにして。横たわる母親に抱かれてチョコレート菓子を頬張る娘。私が現れても悪びれることなく、手を振って追い払うから「私が間違えた!?」と引き返した私って、あぁ、やっぱり私って日本人だ。

■江藤詩文(えとう・しふみ) 旅のあるライフスタイルを愛するフリーライター。スローな時間の流れを楽しむ鉄道、その土地の風土や人に育まれた食、歴史に裏打ちされた文化などを体感するラグジュアリーな旅のスタイルを提案。趣味は、旅や食に関する本を集めることと民族衣装によるコスプレ。現在、朝日新聞デジタルで旅コラム「世界美食紀行」を連載中。ブログはこちら

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