【江藤詩文の世界鉄道旅】すごいぞ中国! ファーストクラスのお・も・て・な・し 中国高速鉄道(3) (2/2ページ)

2017.2.26 18:00

私が座ったのは「商務座(ビジネスクラス)」の1-2の配席のひとり側の最前列
私が座ったのは「商務座(ビジネスクラス)」の1-2の配席のひとり側の最前列【拡大】

  • ベッドモードにセッティング。読書灯もある
  • 意外に微調整が効く電動ボタン。好みの角度にセッティングできる
  • プライバシーを守るシェル型デザイン
  • 車内販売では限定品という制服を着た人形が目を引いた

 しかし彼はまったく、ほんとに、全然英語を話さない。私が扉を出ようとすると、困った顔をして引き止める。ここですかさず「●酒(ピージュウ)」。車内販売があるかわからないけれど、中国だから●酒(ピージュウ)を売ってないことはないだろう。おそらく後方の売店へ行けとあごで指示されると思いきや、彼は私を留めて足早に後方車両へ進んで行った。まさか買って来てくれるはずないよね。なりゆきを見守っていると。なんと彼が連れてきたのは、乗客の中年男性だ。韓国語でふたこと、みこと話した後、困惑した表情で見つめ合う。そう、車掌は私を韓国人旅行者だと思い、韓国語を話せる乗客を見つけ出してきたわけ。間違いに気づいた車掌は再び姿を消し、今度は日本語を話せる乗客を見つけてきてくれた。さすが中国。これだけ人数がいれば、誰かしら韓国語も話せば日本語も話すということですね。しかしこの環境で日本語を話す人がここにいるのは、何にも代えがたいほどありがたい。

 通訳を務めるために、わざわざ二等車からはるばる来てくれたのは、小柄で細身、柔和な笑顔のおじさんだ。ちなみに車掌が言いたかったのは「(お茶用の)水筒に入れるお湯と水は料金に含まれているけれど、ビールは別途支払いが必要になる」ということでした。そりゃそうだ。笑顔でお礼を言い、おじさんは再び二等車へ。まさかこの後何度も呼び出される羽目になるとは、このときの彼は(私も)まだ知るよしもないのでした。

●=口へんに卑

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