これをみると、教員などの専門的職業従事者は右下にあり、販売職や労務職は左上に位置しています。前者はクラシック音楽を好み、後者は大衆的なポピュラーや歌謡曲のほうを好んで聴く、ということです。
この図は、1986年の総務省『社会生活基本調査』のデータをもとに作図されたようですが、最近のデータでも、こういう傾向が出てくるでしょうか。
明瞭な階層差 職業別「パチンコ・美術鑑賞」実施率
最新の2011年のデータを使って、追試をしてみましょう。しかるに、同じ図を再現するだけというのは芸がないので、ちょっと観点を変えてみます。ここでは、美術鑑賞実施率とパチンコ実施率のマトリクス上に、それぞれの職業を散りばめてみます。
前者は芸術趣味、後者は大衆趣味の代表格ですが、どういう図柄ができるか。図1をご覧ください。
斜線(均等線)よりも下にあるのは、パチンコよりも美術鑑賞の実施率が高い職業で、上にあるのはその逆(美術鑑賞よりもパチンコの実施率が高い職業)です。前者には、教員をはじめ、一般事務や保健医療など、ホワイトカラー職が多くなっています。後者の青色の枠内には、建設業、製造業、輸送・機械運転業などのブルーカラー職が多く位置しています。