「こんなに一緒にいる夫婦はいないんじゃないかと思うくらいです。最初はすごく厳しかった夫の一族にも、やっと『よい嫁を貰った』と言ってもらえるようになりました」と語る。
子供以外に共有する部分が多いほど、夫婦はしっかりと結び付き、それが家族に資産という形で返ってくるというよい例である。
料理上手なリサさんは、時間があるときは手づくりの食事で夫の健康を管理している。贅沢はしないけれど有機野菜などにはこだわる。健康管理は「夫をメンテナンスする」ことのかなりの重要事項だ。日本人の平均的な男性サラリーマンの生涯年収は約2億円。「夫という人的資産」の健康を損なうことは億単位の損失につながると賢い妻はわかっているのだ。
「夫を落とす妻」たちは、まさに正反対だ。まずいわゆる「昭和妻」のレイカさん(45歳)。家計は自分だけが握り、夫は永遠の定額お小遣い制。夫は激務で帰ってこないので、食事はいつも子供と自分の分だけしかつくらない。たまに帰宅すれば「あなたの分はないわよ」とレトルト食品をぽんと手渡す。
そんな状況の家には夫も早く帰りたいマインドがなく、ダラダラ長時間勤務、栄養バランスのよくない外食や痛飲、果ては浮気……とよいことはまったくない。昭和妻は自分の楽しみや子供の教育費には湯水のごとくお金を注ぎ、生活費が足りなくなれば「夫の働きが悪いせい」と考える。自分で働くつもりは一切なく、夫は「給料運搬人」。結果的に妻は夫という資産をマイナスにしている。