現役時代の報酬について、この元ファンドマネジャーはこう話す。
「30代前半のジュニアマネジャークラスで、ベース年収が900万~1000万円、これに運用成績がよければ400万~500万円のボーナスが上乗せされる。40~45歳のシニアマネジャークラスになるとベース手年収で1300万~2000万円、ボーナスを入れると2000万円は超えていた。外資系はボーナス込みで4000万~5000万円の報酬を出すところもあった」
マイナビ調査のランキングによれば、平均年収は737万円とそれほど高くはないが、これはおそらく転職時のベースサラリーだと考えられる。
AI時代到来でも、モノを売る仕事は生き残る
●将来も稼げる職種:不動産営業、営業・企画営業
「不動産営業」「営業・企画営業」などの営業職についても、私はすたれることはないと思う。契約を取り交わすうえで、最後の一押しとなるのは人間同士の信頼関係だからだ。
マイナビ調査では「不動産営業(コンサルタント)」が4位で870万円、「営業・企画営業(個人向け)」が8位で756万円だった。営業職は、商品提案やプレゼンテーションなどで顧客とのコミュニケーション力を求められる仕事だ。
とくに不動産業界は、現在の再開発ブームで絶好調である。優秀な営業職は個人業績に応じて高額のボーナスが支給される。AI時代になっても、不動産のような高額商品であれば、客が買うか買わないかは営業担当のマンパワーによるところが大きいに違いない。