静岡県は正誤問題正答率で8位。もともと伊豆、駿河、遠州の3つの国からなる県である。大江氏も「浜松と静岡では性格が全然違う」と指摘する。
「浜松のやらまいか、静岡のやめまいかという言葉もあるように、浜松は森の石松のように、本当に博打好き。『やってやろうじゃないか』の心意気で、リスクテイカーが多いですね。ベンチャー企業が多いのもそのせいでしょう。対して静岡は『そんなのやめようよ』と消極的です」(大江氏)
愛知県は正誤問題正答率で14位、収入で4位につけた。「都市ブランド・イメージ調査」で「魅力のない街」「行きたくない街」第1位(8都市中)に選ばれてしまった名古屋を擁するが、お金について、矢野氏は「恐ろしいほど執着心がある」と評する。
「名古屋の人は銀行を全然信用してなくて、タンス預金が日本一多いと言われています。かつて伊勢湾台風で床上浸水したときは、そこら中に1万円札がプカプカ浮いたとか」(矢野氏)
尾張藩が勤倹貯蓄を奨励した歴史から堅実で実利性に富むが、言い方を変えればケチがとことん染み付いているということか。
ほかに、正誤問題正答率のランキング上位は、以下の面々だ。
正誤問題正答率の全国トップは奈良県。京都が着倒れ文化、大阪が食い倒れ文化とするならば、奈良は「寝倒れ文化」の県と言われる。大仏目当てに押しかける観光客を相手にしていれば、苦もなく生活できたからだ。「しかし、それは旧奈良県人の姿です」と矢野氏。近年、大阪のベッドタウン化が進んだことで、奈良県民像に変化が生じているという。
「今の奈良県民は、大阪出身の人、大阪に通勤通学する人が多く、彼らは買い物上手です。1年間の収入に対する預貯金の割合も全国4位で、よく貯め込んでいます」