外国人技能実習制 来月から介護も対象に 人手不足の現場は歓迎 (4/4ページ)

利用者の食事の世話をするナンシーさん=4月、奈良県天理市
利用者の食事の世話をするナンシーさん=4月、奈良県天理市【拡大】

  • 介護福祉士の国家試験に向けた講習で、休憩中に記念写真を撮る外国人の候補生=5月、大阪市
  • 訪問介護で笑顔のサンペドロさん=3月、大阪市
  • 訪問先でのサンペドロさんの引き継ぎ=3月、大阪市

 日本語ができるに越したことはないが、介護に国籍は関係ない。「最初に覚えた漢字は『愛』。一番大事なのは思いやりの気持ちです」と照れ笑いを浮かべた。

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【用語解説】外国人技能実習制度

 外国人を日本の企業や農家などで受け入れ、習得した技術を母国の経済発展に役立ててもらう制度。1993年に創設。期間は最長3年だが、11月から最長5年になり、農業や機械加工、自動車整備などに介護が加わる。昨年末時点で実習生は約23万人で、国籍別ではベトナム、中国、フィリピンの順で多い。労働基準法や最低賃金法の適用を受けるが、違法な時間外労働や賃金の不払いといった問題が指摘されている。

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【用語解説】ヘルパー養成研修

 介護現場で働く人の入門となるのが「介護職員初任者研修」で、高齢者らの自宅や施設で食事補助や入浴介助などができるよう、計130時間の課程で基礎的な知識や技術を身につける。以前は「ホームヘルパー2級研修」と呼ばれていたが、2013年4月に名称が変わった。より専門性の高い国家資格として介護福祉士がある。