同様に語り草になっているのが、1985年の吉川晃司だ。白組のトップバッターとして『にくまれそうなNEWフェイス』を歌った。シャンパンを撒き散らしながら、真っ赤なスーツを着て登場。客席に飛び降りる、ギターに火をつけ破壊など、ロックな展開だった。あとに出演した河合奈保子が混乱したり、ステージがビショビショでシブがき隊が転んだりと、他の出演者にも迷惑をかけた。
もし、今年やらかす奴がいたとしても、中年は「まだまだ桑田佳祐ほどの玉じゃない」「吉川晃司こそ真のロック」などとクールに吐き捨てなくてはならない。さらに「今ではあいつらも、俺も大人になったけどな」と付け加えると君はカンペキさ。
◆いまさら福山雅治に「チイ兄ちゃん」と言う奴 さらに星野源を攻撃
いまや国民的タレントである福山雅治だが、中年にとってはフジテレビ系のドラマ『ひとつ屋根の下』の「チイ兄ちゃん」の印象が強い。福山雅治が江口洋介、いしだ壱成、酒井法子、大路恵美、山本耕史が兄弟という、普通に考えたら「そんな家族、いるのか」と思ってしまう一家だった。亀田三兄弟に対して人数でもレベルでも負けていない。
大河ドラマの主役をやろうと、大ヒットを飛ばそうと、ギャラクシー賞を取ろうと、中年にとっての福山雅治は「チイ兄ちゃん」なのだ。「ましゃ」などと呼んではいけない。
さらに、星野源について福山雅治と比較し、攻撃せよ。「チイ兄ちゃんに比べると、星野源は演技も歌も下ネタもまだまだだね。踊りはいいんだけどさ」と吐き捨てよう。この「踊りは評価している」という「ちゃんと部下の頑張りを見ている上司」風の振る舞いこそ、中年の余裕、貫禄である。
◆「松田聖子と郷ひろみは付き合っていた」など80年代の芸能ネタを言う奴
今どきの大学生でも知らない80年代の芸能ネタは紅白に関連してこそ披露するべき。「へぇ、そうだったんだ!」というふうになる。