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会社は、社長ひとりで「99%決まる」
二十数年前、私は、当時の常務の提案を受け、ある事業を始めました。
ところが事業は失敗し、4億円もの損失を出してしまいました。おそらく常務はクビや降格を覚悟したと思います。
しかし私は、「あなたがこの話を持ってきたのは事実だが、決定したのは私。だから、損をしたのも私の責任」と「私が責任を取る」ことを示しました。そして、「これから、あなたがやることはひとつ。損失に見合う稼ぎを上げること」と付け加え、彼の奮起を促しました(結果的にその常務は、毎年2億円を稼ぐしくみをつくりました)。
残念な会社の社長は、失敗を部下に押し付けます。ですが、会社の赤字も、事業の失敗も、社員のせいではありません。会社の業績が悪化するのは、すべて社長の責任です。
そもそも社長と社員では、とるべき責任が違います。
社員の仕事は、社長が決めたことを実行することです。会社の方針を実行し、実績や成果が得られれば、それは社員のお手柄。ですから、「実施責任」は社員にあります。
けれど、「利益責任」を取れるのは社長だけ。会社は、社長ひとりで「99%決まる」のです。
最終的な責任は社長しか取ることができない、このことを自覚できない社長は「残念な社長」と呼ばざるを得ません。
ポイント2:会社は社長が決定したようにしかならないことを知らない
自社の経営が思わしくないとき、残念な社長は、原因を外部環境に求めます。「市場に活気がない」「人材が不足している」「消費が冷え込んでいる」「商品に魅力がない」……と言い訳をするのです。
ですが、それは間違いです。会社が赤字になるのは、外部環境のせいではありません。会社が赤字になるのは、社長が「赤字でもいい」と決定したからです。会社が潰れるのも、社長が「倒産やむなし」と決定したからです。
「そんな決定をする社長などいるはずがない」と思われるかもしれませんが、経営環境が厳しいことがわかっていながら、有効な対策を取らなかったということは、「赤字でもいい」「倒産していい」と決定したのと同じです。