さらば! うつむき生活
では、どうすれば首に負担をかけない生活ができるのか。三井氏は「とにかく姿勢です」と繰り返す。重い頭や全身をバランスよく支えるためには、背骨のS字カーブを保つことが重要。首を下げず、「あごを少し突き出し、20度くらい上げる。それが首にとって一番よい姿勢です」という。
とはいえ、ビジネスパーソンの多くは、どうしても長い時間をパソコンの前でうつむいて過ごさざるをえない。できるだけ正しい姿勢を保てるよう、机や椅子、ディスプレーの高さを調節しよう。机に手を乗せたときに、肘が90度に曲がる高さに、ディスプレーは目の高さにする。同じ姿勢でいるのもよくないので、時々トイレに行くなどして姿勢を変えよう。
畳や床に座る和式の生活様式は、見上げたり見下ろしたりという首の動きが多くなるため、首に負担をかけやすい。そのため、座るときには、床より椅子を選ぼう。
外出する際にも、首への負担をかけないよう心がけたい。かばんを持つ手は、いつも同じほうではなく、定期的に変えるようにする。「一番よいのはリュックタイプのもの。両肩で重さを受け止め、首への負担が軽減されます」。