ヘルスケア

首の老化は20代から始まっている!? 長時間パソコンで激増“首ヘルニア”対処法 (5/5ページ)

 寝具も重要だ。寝た姿勢でも、あごが20度程度上がるくらいだと、無理な力がかからない。硬くて高い枕だと、寝ている間にも首に負担がかかるため、柔らかくて大きめのものがいい。低反発タイプは、頭の形に合わせてくぼみがつき、頭部が固定されて、首に不要な力がかかる可能性があるため、おすすめしないという。また、首のヘルニアの症状は、朝起きたときに突然出る人も多いが、「寝ている間に、寝がえりを打って枕から頭が落ち、首に衝撃がかかることも一因という可能性があります。予防のため、横に長い枕にするとよいですよ」。

 ▼首ヘルニアを寄せ付けないOK枕を探せ!

 OK枕

 ・大きくて柔らかめの枕:素材はパンヤや羽毛がおすすめ。

 ・横に長い枕:寝がえりを打っても頭が落ちないように、バスタオルを巻いてつくる。同じ枕を2、3個横に並べるのもいい。

 NG枕

 ・硬くて高い枕:そばがらがパンパンに詰まったようなものは避けたい。

 ・低反発タイプの枕:頭部が固定されやすく、首に不要な力がかかる可能性あり。

 ▼POINT!

 ・どこから始まる?

 20代から首の筋肉が衰え出す。頭を支える力が弱くなり、肩こり、頭痛、めまいといったトラブルを引き起こす。

 ・最悪の場合は?

 首の不調に由来する手のしびれを放置すると、指や腕、足などに麻痺がおこり、四肢痙性麻痺に至ることも。

 ・予防・改善策は?

 あごを少し突き出し、20度くらいに上げた首によい姿勢をとる。机、椅子の高さや枕などを調整しよう。

 三井 弘

 三井弘整形外科・リウマチクリニック院長

 医学博士。東京大学医学部卒。専門分野は脊椎、関節(人工関節)。三井式頸椎手術器具を開発。著書に『体の不調は「首こり」から治す、が正しい』など多数。

 (ライター 大井 明子 撮影=向井 渉)(PRESIDENT Online)

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