記者会見のNGワード「イ・ゴ・オ・シまい」から見る「炎上が炎上を呼ぶ」理由 (5/5ページ)

  • 田中優介『スキャンダル除染請負人』(プレジデント社)

 「お騒がせしました」とは、問題を発生させたことではなく、発覚したことをわびているに過ぎません。その結果発生させたこと自体への後悔の念が伝わりません。あるいは、半ば報道したマスコミを責めているようにも聞こえてしまいます。

 「知らなかった」とは、報告が無かったまたは聞くことをしなかった時に起きる状態です。よって、管理・監督する立場の人間が使うと、無能もしくは職務怠慢という印象を与えるだけで、許しを得て信頼を回復することにつながりません。

 浮気をした亭主が、怒る奥さんに向かって、「遺憾に思っています」とか「誤解を与えてすみません」とか「お騒がせして申し訳ありません」と言ったら許してもらえるでしょうか。警備員が「防犯カメラが故障していることを知りませんでした」と言ったら許してもらえるでしょうか。

 こうした身近な例を置き換えてみると、この4つの言葉がいかに無力であり、弊害があるかをご理解いただけると思います。

 田中優介(たなか・ゆうすけ)

 リスクヘッジ 社長

 1987年東京都生まれ。明治大学法学部法律学科卒業。2010年セイコーウオッチに入社。お客様相談室、広報部など危機管理にまつわる部署にて従事した後、2014年退社。同年、リスクヘッジ入社。解説部長、教育事業本部長を経て、現在代表取締役社長。

 (リスクヘッジ 社長 田中 優介 写真=iStock.com)(PRESIDENT Online)