【IT風土記】新潟発 舗装道路の損傷をAIで判定 点検コストを大幅削減 (1/4ページ)

 全国津々浦々に張り巡らされた道路網。その延長は実に約120万キロにも上る。地球30周分に当たる距離だ。その8割以上を市町村が管理しているが、人員や予算不足で十分なメンテナンスが進んでいないのが実情だ。そんな中、新潟市に本社がある道路舗装工事大手、福田道路がAI(人工知能)によって低費用で効率的に舗装道路の点検ができるシステムの運用を始めた。

フロントガラスに取り付けたカメラで路面を撮影し、ひび割れやわだち掘れの検知する

フロントガラスに取り付けたカメラで路面を撮影し、ひび割れやわだち掘れの検知する

 車載カメラで撮影、画像を解析

 新潟市西蒲(にしかん)区の工業団地に福田道路の技術研究所がある。中堅ゼネコンの福田組の道路工事部門が独立して1970年に設立された福田道路は地元・新潟県や首都圏を中心に全国規模で道路舗装などの事業を展開している。76年には技術研究所を開設し、排水性の高い舗装や凍結抑制舗装をはじめとする新たな技術の開発を手掛けてきた。ITの導入にも積極的に力を入れ、先進的なAI技術を持つNECと共同で開発したのが、舗装損傷診断システム「マルチファインアイ」だ。

新潟市西蒲区にある福田道路技術研究所

新潟市西蒲区にある福田道路技術研究所

舗装損傷診断システムについて説明する田口仁技術研究所長

舗装損傷診断システムについて説明する田口仁技術研究所長

 「走行する車から撮影した路面の映像をAIで解析して、ひび割れやわだち掘れなどの道路の損傷をチェックします。このシステムでは、低費用で短期間に点検できるのが特徴です」と福田道路技術研究所の田口仁所長は説明する。

「ディープラーニング」技術で学習