グーグル社員"いい会社だから辞める"理屈 (2/4ページ)

 たとえば1位のグーグルを退職した営業職の男性は、ヴォーカーズの調査にこう答えている。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/SpVVK)

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 「あまりに恵まれすぎている環境(食事、オフィス環境、福利厚生など)でハングリーさが削られる。良くも悪くも大企業であり、アップサイド(上昇局面)が少ない」

 他にも、次のような声がある。

 「(退職するのは)起業するからです。個人的には、それ以外に辞める理由が見つからない会社だと思います」(営業・男性)

 「挑戦することをいつのまにか忘れてしまう状態に気づいたため、良くも悪くも居心地がいいので」(管理部門・女性)

 「まったく不満はないが、新しいチャレンジが見つかったから」(プロダクトスペシャリスト・男性)

 みな前向きな転職理由であり、不満の要素は感じられない。グーグルに限らず、ランクインした会社を退職した社員に共通するのは、自立心が強く、キャリアアップ志向を持っていることである。加えて、彼ら・彼女たちは転職に有利な、いわば市場価値が高い業界の出身者である。つまり、ランクインした企業はステップアップを目指すのにふさわしい知識と経験を与えてくれるということだろう。

「辞めたけど、いい会社だった」と思われやすい業種5

 上位にランクしている会社は以下5つの業種に分類できる。

 ●インターネット(グーグルなど)

 ●戦略系・IT系コンサルティング(マッキンゼー・アンド・カンパニー、ボストンコンサルティンググループ、野村総合研究所など)

 ●投資銀行(ゴールドマン・サックス証券、JPモルガン証券)

 ●総合商社(三菱商事、三井物産、住友商事、伊藤忠商事)

 ●マーケティング・営業系(P&G、キーエンス)

転職市場「勝ち組」業種は、なぜ強いのか

 なぜ、この5業種出身者は転職市場で強いのか。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/franckreporter)

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 ●インターネット

 インターネット関連技術は今ではどの業種の企業にとっても必須のスキルだ。デジタルマーケティングへの対応はもちろん、新規事業としてインターネットビジネスを企画している企業も多い。

 だが、社内にネットビジネスに通じた人材が少なく、即戦力となる経験者を求めている。インターネット業界から採用するしかないが、グーグル出身者であれば破格の待遇で迎えられるのは間違いないだろう。

 ●投資銀行

 投資銀行は主にM&Aの仲介や有価証券の売買で利益を得る金融機関だ。20代で数千万円の年収が得られるケースもある。ゴールドマン・サックスやJPモルガンのようにM&Aを得意とする投資銀行から、培った知識と経験を武器に事業会社の経営企画部門や財務部門の幹部として転職する人も少なくない。

キャリアアップをはかる踏み台として絶好の職種

 ●コンサルティング会社

 戦略系コンサルティング会社も年収が高いだけではなく、若くして大手企業の経営課題の解決にあたるために豊富な知識と経験を修得できる。企業の経営企画部門の40代の部課長と一緒に改革課題を立案し、実行までフォローするうちに、自分も直接当事者として携わりたいという思いを抱く人も多い。

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