【ONESTORY】世界的に人気が高まる一方のジャパニーズ・ウイスキー。それに応えるかのように、日本各地に土地ごとの風土と歴史を反映させたウイスキー蒸溜所が誕生しつつあります。
東北では3ヶ所め、注目のウイスキー蒸溜所
2018年の10月に稼動した『遊佐蒸溜所』も、そんな新鋭のひとつ。とはいえ、その母体となっているのは、1950年に酒田・飽海(あくみ)地区の日本酒メーカー9社が設立した『株式会社金龍』です。属する9社は、いずれも高い技術と品質を誇る老舗たち。日本で最も権威ある日本酒の品評会「全国新酒鑑評会」で金賞を連続受賞したり、世界最大規模のワイン品評会IWCの「SAKE部門」でトロフィーを受賞したりするなど、その実力は世界的にも認められています。
そんな「品質本位」の精神と、「最高の酒を造る」という情熱を受け継いだ『遊佐蒸溜所』。そこで醸されつつあるのは、いったいどんなウイスキーなのでしょうか?
老舗の地位に安住せずに、時代を見据えて大胆に挑戦
『遊佐蒸溜所』の母体である『株式会社金龍』は、日本酒用の原料アルコールを蔵元に提供する会社としてスタートしました。それと同時に焼酎の製造と販売も開始し、以来、山形県で唯一の焼酎専門メーカーとして親しまれてきました。
しかし、年々進む過疎化の影響で、30年後には山形県の人口が30%以上も減少するとの予測が浮上。そんな厳しい未来を直視して、新たな切り札とすべくウイスキー業界への参入を決めたのです。
幸い、山形県はウイスキー造りに適した地でした。