安保法「必要」57.4% 国民理解進む 産経・FNN世論調査 内閣支持率46.3%に微減

 
学生グループ「SEALDs(シールズ)」などが主催した安保関連法施行への抗議集会に駆けつけた(左から)社民党の吉田忠智党首、民主党の小川敏夫参院幹事長、共産党の志位(しい)和夫委員長、維新の党の初鹿(はつしか)明博国対委員長代理。野党共闘をアピールしたが、国民の安保関連法への理解は深まり、今や「必要」と考える人が多数派だ=2016年3月13日、東京都新宿区(酒井充撮影)

 産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が19、20両日に実施した合同世論調査によると、集団的自衛権の行使を限定的に認める安全保障関連法を「必要」と考える人が57.4%に上り、「必要だと思わない」の35.1%を大きく上回った。安倍晋三内閣の支持率は46.3%で、前回調査(2月20、21両日実施)より1.8ポイント低下。ただ、不支持率も2.7ポイント下がり、38.7%だった。

 昨年9月の安保関連法成立直後の調査では、成立を「評価しない」が56.7%に上り、「評価する」は38.3%にとどまっていた。賛否の数字が逆転した格好で、29日の施行を前に国民への理解が着実に深まっているといえる。

 来年4月に予定される消費税率の10%への引き上げに関しては、「時期を遅らせるべきだ」が43.5%に達し、「引き上げるべきでない」(37.8%)と合わせて8割超が来春の増税に反対した。予定通りの引き上げを求めたのは17.8%だった。

 消費税率の引き上げ凍結を争点にして衆院解散・総選挙を実施することについて「よい」が50.2%で、「よいと思わない」は45.2%と拮抗した。夏の参院選と衆院選の同日選については、賛意を示したのが50.4%だったのに対し、反対は40.1%だった。

 政党支持率は、自民党が36.7%(前回37.8%)で、民主党と維新の党が合流して結成する「民進党」は12.8%だった。参院選比例代表の投票先でも自民党は40.7%(前回40.5%)だったが、民進党は21.1%だった。

 民進党は27日に結党大会を開くが、68.6%が「期待しない」と回答し、「期待する」は27.6%にとどまった。将来、政権を担う政党になるかについても76.2%が「(なるとは)思わない」と否定的だった。

 待機児童問題がクローズアップされた「保育園落ちた日本死ね」の匿名ブログに共感を示した人は52.1%に上った。憲法改正については「賛成」が41.3%、「反対」が47.3%だった。

 ≪民進党に期待27.6% 結党合意前下回る≫

 野党5党が夏の参院選で連携の旗印とする安全保障関連法の廃止に対し、産経新聞社とFNNの世論調査結果は「安保関連法は必要だ」との意見が大勢となっている実態を突きつけた。共闘の土台が崩れただけでなく、野党の核となる民主党と維新の党が27日に結成する「民進党」への期待も低い。巨大与党との差は歴然としている。

 安保関連法が必要との回答を参院選比例代表の投票先別でみると、民進党は39.8%だった。必要でないとした54.5%を下回ったが、4割近くが必要性を認識。必要との回答は共産党で20.9%、社民党でも33.3%に上り、野党共闘の柱とするにはおぼつかないテーマといえそうだ。

 民進党への期待値(27.6%)は、民主、維新両党が合流に合意する直前の前回調査(2月20、21両日実施)で「一つの政党になることに期待する」の32.5%よりも下回った。「期待しない」は前回調査(63.1%)から5.5ポイント増えていた。新党名が決まり、綱領なども固まったにもかかわらず、広く浸透しきれていない。

 一方、民進党の支持率12.8%は、前回調査の民主党(9.7%)と維新の党(1.4%)の支持率を合わせた11.1%より、やや増えていた。参院選の比例代表投票先として民進党を挙げた人は21.1%で、前回の民主、維新両党の計16.4%よりも上昇した。

 ただ、全体の35.1%を占める無党派層の動向を見ると、比例代表の投票先で民進党を選んだ人は21.1%で、自民党の24.2%を下回った。無党派層で民進党に「期待する」との回答は24.5%と低迷。安倍晋三内閣の不支持層でも、期待する人(43.2%)が、期待しない人(53.0%)より少なかった。頼りとする無党派層からも評価が得られていないようだ。

 民進党にとって、選挙や国会で共産党と連携することが得策だと思うかどうかについては、「思わない」が58.5%に上った。共産党支持層の民進党への期待も23.3%にとどまり、野党連携には大きな壁が残っている。(SANKEI EXPRESS

 ■世論調査の方法 調査エリアごとの性別・年齢構成に合わせ、電話番号を無作為に発生させるRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)方式で電話をかけ、算出した回答数が得られるまで調査を行った。調査対象は全国の成年男女1000人。