在任中に憲法改正を目指すと明言した安倍晋三(しんぞう)首相=2016年3月2日、参院予算委員会(斎藤良雄撮影)【拡大】
自民党の「一丁目一番地」ともいえる憲法改正をめぐり、安倍晋三首相(自民党総裁)と党執行部のスタンスに開きが出てきた。首相は夏の参院選での争点化にも意欲的だが、党執行部は及び腰なのだ。
参院選見据え意欲
首相は2日の参院予算委員会で、憲法改正について「私の在任中に成し遂げたい」と明言し、一歩踏み込んだ。その上で、「自民党は立党当初から党是として憲法改正を掲げている。総裁として目指したい」と強調した。自民党総裁任期の延長がなければ、満了する2018年9月までに実現したいという強い意向を示し、参院選を通じて国民的な機運の醸成を図ろうとの意欲が見える。
一方で自民党は、今月13日の党大会で決定する16年の運動方針の最終案で、憲法改正に向けた参院選での取り組みに関する記述を原案から変更。「参院選での訴えを通じ、国民的な議論と理解を深める」として主要争点に掲げる姿勢を示していた表現から、「参院選での訴えを通じ」という部分を削除した。
関係者によると、憲法改正が争点になって選挙戦が過熱すれば経済政策など他の重要な争点が埋没しかねないと慎重姿勢が参院側に強いうえ、連立を組む公明党が争点化に反発していることなどに配慮し、執行部が修正したという。